よりもい7話の感想と考察と妄想

 

 

アニメ「宇宙よりも遠い場所」の7話に関するオタクの個人的な妄想、妄言です。

 

 

3年前と現在

 3年前と今回では、荷物を運んでいると思われるトラックの台数の減少、報道陣の有無、「しらせ」→「ペンギン饅頭号」、画面全体の輝度が変化していると思います。

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 あと、3年前とほぼ同じ状況なのに、今回の吟もかなえもヘルメット被っているという変化は、やっぱり安全面強化のためかな?

 

 

 貴子がいた前回を思い出して、うつむいている吟が顔を上げるシーン。横顔がかっこいい、もはやイケメンですね。ここで荷物をクレーンで上げているのって、話の流れ的には意味がなくて、なんなら荷物側に人が必要なのに描かれていないから不自然さまであると思います。

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 本来ならこんな感じで、周囲に人がいるはずだから。

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 これは、3年前の同じ場面を回想して少しうつむいてしまっている吟をコンテナの陰に置いておいて、それでももう一度上を向く、という吟の気持ちを表している行動に光を当てたいから、コンテナを動かす必要があるわけですよね。このアバンタイトルの時点で、7話の要点がはっきりと描かれているわけですよね、いや~面白い。

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 3年前の今頃を思い出している吟の回想から始まるんですが、3年前と同じ変顔をするかなえも同じこと考えていたってことですね。2話の新宿疾走でも少し書いたと思うけど、南極観測隊組の大人組のいい意味での子供らしさ、みたいなのが感じられる。そしてOPに入る、いい流れ。

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出航前

 報瀬のセリフに「キャッチーで、ウィットで、センセーショナルな」が登場。このワードはペンギン饅頭のCMでのキャッチフレーズだと、4話で明らかにされています。台本とカメラをこなす日向は仕事ができる感が強いですね。

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 「大人として扱う」「大人と過ごす」ってところが7話以降出てくるけど大切な要素だと思います。これはよりもいのテーマの柱のうちの一つだと思ってて、南極に行く以前のダメなままで何もしない関係とか、母親の死を乗り越えられない状況とか、稚拙ないじめとか、ずっと一緒にいることでしか保てない友情とか、そういう「子供」(って言いきってしまうと語弊があると思うけど)から「大人」に4人がなっていく物語だと思います。だからこの時点でのキマリたちは「自分たちで考えなさい」って言われてる、という部分は大切なことだと思いました。

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 結月は高所恐怖症、OPでも描写ありましたね。怖い話が嫌いとか高い所が怖いとかは子供らしさですね。「なんで嬉しそうなんですか!」ってセリフいいね~

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 報瀬の寝ぐせ演出、2話でもありましたね。

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 あんまり喋らない吟が「どう、船内は?」って言っているとき、キマリの方に向いているのは、やっぱり4話の明け方にキマリと話したのが大きいと思います。

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 貴子が使っていた部屋ってことを伝えるのは、蓄光塗料の星空の伏線であるんだけど、吟が報瀬に対して、貴子に関することをこんなに軽く言うのか?って疑問を持ってしまう...

 

 結月が「資金不足」「隊員不足」「計画そのものが無謀」って言っている時にそれぞれキマリ、日向、報瀬を順番に写していくんですよ。これって狙っていると思うんですよね。キマリは南極へ行くのに掛かる費用のためにからバイトを始めたわけだし、日向はキマリと報瀬に出会うまでは仲間がいなかったわけだし、報瀬は2話での計画が無謀だったわけで。一度そう考えると、それぞれ自分の事を言われてドキッとしているような印象を受けるシーンに見えますね。個人的な意見ですが...

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「そらを見る」ということ

 「この船の隊員は絶対行くって、強く思っているから」っていうのがここの重要なセリフですよね。報瀬が「強く...」って反応しているように、報瀬と隊員って同じ志であると思う。それが7話ラストのポイントになるんですけど、ここではまだ、ピンときていない感じありますよね。そして「強いて言えば、今回はそらを見るためかな」っていう伏線。

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蛍光塗料のシーン

 「もしかして報瀬ちゃんのお母さんがやったのかな?」「かもな」って要りますか?要らなくないですか?私はこのために伏線張っているんだから、要らない...て思いました。もし分かりづらいなら、吟の「貴子が使っていた部屋だから」を回想として一瞬入れればいいと思うんですけどね~~、いや、かなり良い雰囲気なのに、もったいねーって感じてしまうんですよね。勝手な話ですが。

 蓄光塗料の星空、貴子が天文台を作ろうとしていたことを次のシーンで吟が報瀬と回想していたことからも、貴子がやったのでは?っていうのは示唆できると思うんですよ。だから、さっきも言ったんですけど、吟と報瀬の微妙な空気を崩してまで、「貴子が使っていた部屋だから...」っていう2人の間での会話を入れてしまう事に、やっぱり自分は違和感を感じてしまいます。当然、貴子が使っていた部屋を探してみても何も痕跡はなかった...からの、電気を消したら星空が!っていうのは驚きがあると思うから、そのために、事前に貴子の部屋の事を伏線として置いておく必要があったのは分かるけど。だから個人的な妄想としては、貴子の部屋について吟には言及はさせずに、かなえとかに言わせたいな~って思ってます。そうすれば、蓄光の星空の伏線を張りつつ、吟と報瀬が船に乗ってから初めての会話が「覗いてみる?」になると思うんですよね。それだと最高の空気じゃないですか?吟が「貴子が使っていた部屋だから...」ってセリフを言う必要性を自分が見逃しているだけなら、ごめんなんさいですが。

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 「宇宙よりも遠い場所 それは決して氷で閉ざされた牢屋じゃない」「あらゆる可能性が詰まった まだ開かれていない世界で一番の宝箱」ってこの後7話のラストで報瀬が叫ぶときの伏線であるのみならず、13話の最後の最後で報瀬自身が100万を「おたから」として置いてくる部分でも回収されていると思います。

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望遠鏡のシーン

 ここのつなぎ方好きですね、かなえの「そらを見るためかな」ってセリフと貴子が残したと思われる天井の星から、報瀬は外に出てそらを見上げてみようとするところだと思います。

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 これですよ!吟と報瀬の会話って「覗いてみる?」の距離なんだと思うんですよ。これがやっぱり、2人の間の初めて会話として欲しいんですよ...今の時点では貴子についてはこのトーンで喋るのが自然なのかなと感じました。勝手な意見ですが。

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 この報瀬の隣にある望遠鏡と吟の「覗いてみる?」って意味があると思うんですよ。望遠鏡を覗くという事が星を見る(そらを見る)ということで、それが今回の隊員ほとんどの思いなわけですよね。だから、ここの「覗いてみる?」って報瀬がこの観測隊の目的ないし願いを叶える為に一緒に旅してくれるか?っていう問いに近いと、個人的には考察しています。ただし、ここでは報瀬は望遠鏡を覗かない。まだ、覗かないんです。そこから吟が話し始めて、前回の事について、貴子の事について、今回の観測隊、隊員の話をして。そして、場面が変わって、報瀬がみんなの前で話すラストシーンで、目の前にいる隊員が、恐らく自分と似ている気持ちで南極に向かう仲間だと気づいて!あのスピーチができたんですよ。だからこの時点では報瀬は望遠鏡を覗くことができないと断言できると思いますし、同時に、7話が終わった時点での報瀬は望遠鏡を覗く気持ちがある、と言えると考えています。こう考えると「覗いてみる?」の一言が、とても巧なセリフであると思えますよね、こういう部分ほんとに評価されて欲しいです。

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 ここでの報瀬と吟の会話を他の3人は目撃しているんだけど、会話の内容までは聞こえているかどうかっていう話をさせて欲しくて、というのも9話で結月がこの時のことを「仲良さそうに見えましたけど」って言っているわけなんですが、この会話の内容を聞いていたら仲良さそうとは思わないのではないか、と考えられます。でも、この3人は7話で本当にこの船大丈夫なの?っていう部分をコミカルパートとしてさんざんやってきたわけじゃないですか。そこで吟のこの話を聞いて、「あぁ、この船に乗ってる人はそういう気持ちで南極に行くんだ。計画っていうのは、星を見ることなんだ」って理解してこそ、7話における起承転結になると思うんですよね。だから、会話の内容は聞こえていたと仮定した方が話の収まりとしてはベターかなとも考えています。なので個人的な結論としては、3人とも話を聞いていて、ここまで深い話をしている報瀬と吟の関係に対して「仲良さそうに見えましたけど」と結月は言っている、と解釈しています。

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 貴子が吟に「南極行きたいと思わない?」って尋ねた場所が、報瀬がキマリに「一緒に行く?」って訊いたのと同じ場所。多分高校も同じですよね、これは。こういう点からも、5話のようにキマリと報瀬の関係を貴子と吟の関係と比較するのは、興味深い考察になるんじゃないかなと思います。

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出航前夜のスピーチ

 泣いちゃうんだよなぁ、7話。キマリ結月日向がスピーチするところでも、「ひとりひとり抱えてるものがあって、ここまでこれたんやなぁ...」って涙ぐんでるのに、ここからの報瀬のシーンがやばいなぁ...

 

 「南極に向かいます」の後の隊員各々の表情で、報瀬は「自分と同じ気持ちなんだ」って気づいたんですよね、この表情だからさ。

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 観測隊と報瀬って全く同じ立場、状況だと言っても差し支えないんではないかと思います。貴子の死があって南極に向かう決意があること、しかし周囲の反応は厳しいこと、それでも何かを犠牲にしてでも行く覚悟があること、貴子に関して執着が残っていること。「3年かけて少しずつ準備して」もバイトを続けて100万貯めた報瀬と同じであるし。だから、ここで同じ気持ちの、同じ目的の、仲間になった。観測隊の一員になったと思います。それを報瀬が分かったシーンなんですよね。そういう見方では、4話のワンボックスの中での「一緒ですね!」もここに繋がってくるわけだし、100万もここで活きていると考えられます。

 じゃあ、なんで報瀬って、この時点までは隊員の人たちを仲間って思えていないかって言うと、これまでの周囲の反応があったからだと思うんです。周囲は報瀬を止めようとしてばっかりで、自分の理解者はいないと思っていたと思います。だから、報瀬の他人への敵対心があったと思うし。しかし、ここには報瀬と同じような気持ちを持った仲間がいて、貴子を失った辛さ、現状の環境の厳しさを抱えながらも南極に行こうとしている仲間がいて、あぁぁ、泣いちゃうわ。ここに報瀬が来れて、この船の一員になれて、良かったって、思います。

 

 報瀬の表情って「南極に向かいます」の前後で意味が違うと思うんですよ。どちらも戸惑っていることは確かなんだけど、後者は多分、観測隊の人たちの気持ちが分かったうえで、自分も同じ気持ちであるとどう伝えたらいいか、とかを戸惑っていると思うんですよ。表情を見れば違いが分かりますし、後者では瞳の中のハイライトが揺れたりしていますよね。

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美しすぎる!報瀬と日向の関係性

 

 ここで!6話が生きてくるわけですね!最高!!不器用な報瀬は自分の気持ちをうまく言葉にしようとして、でもできなくて、黙っちゃうんですよね。6話と同じ構造です。そこで!日向の後押しで!自分の本音をぶつけられるようになった報瀬なんだよ!!自分の思っていることを、遠慮せずに叫ぶ!それが小淵沢報瀬!!あー報瀬と日向の関係性、最高だ... 6話で報瀬が成長した部分が日向を救ってくれて、その報瀬らしさに救われた日向だからこそ、報瀬のために背中を押せるんですよ...最高の関係でしょ...

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 いや、しかも日向が報瀬の背中を押して、報瀬が思いっきり話せたということは、日向の「報瀬が思ったままを伝えればいい」っていうのが報瀬に伝わってるのが、いいんだよ。「背中をポンって押したら気持ちが伝わる関係」尊いなぁ!

 さらに、日向が文字通り背中を押す話をしていいですか?ここって報瀬がお母さん関連で悩んでいる点に着目すると、4話と重なってくるんですよね。そうしてみると日向たちが甲板で吟が「それでも集まり、それでもここにいる。この船はそういう船」ってセリフを聞いている前提があって(さっきも言ったけど、私は「聞こえていた派」です)。「南極に向かいます」に対する観測隊員の表情を見た時の日向たちの少し驚いたような表情は、報瀬と観測隊の人たちが”同じ”だと気が付いたのではないかな?と勝手に思い込んでいます。報瀬と同じタイミングで、日向たちも気づいたってことが言いたい。

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 もしね、そう考えていいなら、日向が報瀬を押し出すところの意味が深くなっていくんですよ!先に書いたところでは不器用な報瀬が自分の気持ちをうまく言葉にしようとして、でもできなくて、黙っちゃてることに、日向が気づいた。そして後押しした。いわば6話が伏線なんですよ。しかし、日向が報瀬と観測隊の人たちが”同じ”だと気が付いたとしたら、日向は観測隊の人たちがこれまで貴子の問題を抱え込んで(4話の報瀬のように)、孤独だった報瀬に、観測隊の人たちは寄り添ってくれるのではないか?少なくとも同じ問題を抱え込んでいるのではないか?っていう期待を持って、観測隊の人たちの気持ちを知ったにも関わらず自分から歩み寄れない報瀬に“一歩、歩み寄らせる“ために背中を押したことになってきて、貴子に関する話になってくる=4話のキャンプの時が伏線になってくるんですよ。4話の時点では報瀬に手を伸ばすキマリを制止している日向が背中を押した。だからここでは日向が報瀬の背中を押すべき時だと判断したと思いたいんですよ、個人的にね。そして、その背中を押すべき時っていうのは報瀬と同じ貴子の問題を抱えている観測隊の人に対して、報瀬の気持ちも伝える時なんだよ。

 

 日向がどこまで知っているか定かではありませんが、このシーンで、”背中を押すこと“が6話からの繋がりで、報瀬が”一歩、歩み寄る“ことが4話からの繋がりとして、別々の意味があったのなら!あまりにも物語として、アニメとして!美しくないですか!?

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 こんなん考えた後に、日向のこの表情見るともうね、心がね。苦しいというか、心の容量が不足しちゃって入りきらないよね。

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報瀬のスピーチに関する疑問点

 「キャッチーで、ウィットで、センセーショナルなリポートをしに、この船に乗り込みました!母が言っていた南極の宝箱、この手で開けたいと思います!みなさん!一緒に南極に行きましょー!!」

のセリフについての話なんですが。

 ・「南極の宝箱」について。

 南極の宝箱って何?に対する答えは1つじゃないと思いますが、個人的には13話で報瀬が旅立つときに話していた、「仲間と一緒に乗り越えられる、その時間を愛したんだと」っていう部分が答えなのかな?って思います。けれど、この時点で報瀬って南極の宝箱=星空であると考えているのでは、と思います。自分が報瀬ならそう思いそう。

 「宇宙よりも遠い場所 それは決して氷で閉ざされた牢屋じゃない」「あらゆる可能性が詰まった まだ開かれていない世界で一番の宝箱」のページって、南極から撮影したであろう星空の写真があるし、貴子が天文台を作ろうとしていた事実を吟から聞いているし、その貴子は星空を蓄光塗料で残したみたいだし。自分が報瀬の立場に立って考えてみると、南極の宝箱って星空っぽい、と思うと考えています。

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 もし、南極の宝箱が星空の事であれば、つまりは観測隊の目的である星を見ることであり、ここにきて観測隊の人たちの表情を見たことで、観測隊と同じく星を見たいっていう目的の共有ができた、と捉えられると思います。そうするとさっきのシーンで望遠鏡を覗かなかったことが活きてくるなと、考えています。「母が言っていた南極の宝箱、この手で開けたいと思います!」って、報瀬なりに、遠回しだけど、「観測隊の皆さんと、お母さんたちが見つけたあの場所で星を見たい!」って言ってることになる、と解釈できます。

 だから、「一緒に南極に行きましょー!!」って報瀬が気持ちを思いっきり言えたのは、ほんとに良かった。ここのシーンはだから最高なんだよ、「一緒に南極に行きましょー!!」「おー!!」で7話の全てがクリアになるというか。観測隊の気持ちを知った報瀬が、自分も同じ気持ちだとか、南極への強い思いだとか、星を見るためとか、これまでの困難な道のりだとか、貴子の死についてとか、全部ひっくるめて、本心のこのセリフで伝わってると思うんですよ。それがすごい。

 ここのさ、大人ってすごい良さが出てるんだと思うんだよ。リポートのために参加した女子高生が「一緒に行きましょう!!」って叫んだら「おー!!」って返してくれるの。自分はモブの歓声で泣いてしまいます。

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・「キャッチーで、ウィットで、センセーショナル」について

 ここまでの説明で「母が言っていた南極の宝箱、この手で開けたいと思います!みなさん!一緒に南極に行きましょー!!」の重要さは解釈できたと思うんですけど、「キャッチーで、ウィットで、センセーショナル」ってよく分からなかったんですよ。これって、7話最初のリポートで日向が報瀬に渡した台本の言葉ですよね。元々は七陣屋のCMからとってるみたいですけど。あれ、このセリフの必要性あるか?って思いました。

 でも他の3人の自己紹介を書き起こしてみると、

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「玉木マリと言います。キマリって呼んでください。えとー、私はここじゃないどこかへ、このままじゃないどこかへ行きたくて、気が付いたら南極目指してました。右も左も分かりませんが、よろしくお願いします」

 

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「白石結月です。3人より一つ下の高校1年生です。私は仕事でこの船に乗ることになっていて、実はとても嫌だったのですが、でも、誰かと何かをしたくてここに来ました。よろしくお願いします」

 

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「三宅日向です。明るく元気が取り柄です。受験勉強が始まる前に、何か大きいことを一つやりたいと思ってここに来ました。背は小さいけど心はでっかい日向ちゃん~よろしくお願いします」

って感じで、

①名前

②ここに来た理由

③よろしくお願いします

に加えて各々アドリブって感じだと思います。ここで、あ、そうか!!って気づきますよね。だから報瀬は名前を言った後に固まっていたのか!と。②ここに来た理由って報瀬は自分でもまだ整理できていないと思うんだよ、さらに直前に観測隊の人たちの表情を見ているし。気持ちの整理がついていない。だから、ここでどう言っていいのか分からなかった。そこで!日向が助け舟を出すんですね~報瀬のリポートの際に、日向が書いた台本にあった「キャッチーで、ウィットで、センセーショナル」が報瀬を助けたわけですね。あぁ~よく考えられてますよね。リポートのリハーサルの時に報瀬は「だから言ったでしょ!こんなの嫌だって!」って言ってるんですけど、最後の最後に日向の言葉が助けてくれるんだよね~お母さんの事とか、今はまだ整理ついていないなら、無理に言わなくていいよって、感じですよね。ここまで作品が作りこまれているの、作品愛がすごくて、本当に良さですよね。

 

 ここからはあくまで妄想の域なんですけど。じゃあ、なんで報瀬は言いにくいことを言わなきゃいけなかったのか?それで困ってしまったのかって言うと、かなえが「じゃあ、名前と、ここに来た理由を」って促したんだと思います。そんなセリフないじゃんって感じだと思うんですけど、4人が4人とも理由を話しているってことは、そうするように言われていないとやらないと思います。話すことが他にないわけではないと思うし。例えば南極でしたいこととかさ。4人がなんで一緒に行くことになったかとかさ。さらに、結月と日向って理由に対する答え方が、~なので「ここに来ました。」って被ってるわけよ。これってかなえに「ここに来た理由を」って言われてなきゃ、被らないと思うんだよ。だって、ただ理由を伝えたいなら~なので南極に行きたいと思いました。~なので同行することを決めました。とか言い方はたくさんあると思うから。日向が結月の言葉につられたって可能性はあると思いますが。だからかなえは「ここに来た理由を」って言ったはずなんだよ。でも実際には言っていない。

 このセリフが入ってない理由は。かなえが報瀬にこんな事を言わせるはずがないから。貴子の事を知っているかなえが、報瀬に対して気遣いが無さ過ぎるから。これに尽きると思います。だから、多分最初はかなえのセリフとして存在していたけれど、「ここに来た理由を」は無くなった。だから、答えのみが残った形で存在していると考えています。あくまで全部妄想ですけどね。

 

7話まとめ

 もう7話は本当に良過ぎる。大人のかっこ良さとか、報瀬と日向の関係とか。よりもいに感謝するしかない。

 

 

8話に続く 

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